目次
■無垢材とは
■無垢材の特徴
■無垢材のメリット
■無垢材のデメリット
■まとめ

■無垢材とは…

家具材（テーブルや椅子など）や床材、内装材で無垢材という言葉はよく耳にします。
一般的に無垢材とは、天然無垢の木材という意味で使用されており、木材をそのまま使用した資材を指します。
無垢の木材は、山から伐採されたのち乾燥や加工という工程を経てテーブルや椅子などの家具材や住宅の内装として古くから私たちの最も身近な資材として使用されています。

■無垢材の特徴

無垢材には木材特有の様々な特徴があります。

・木材を伐採、製材、乾燥、加工したのちに製品として利用されている。
・空気中の湿度を吸収したり放出する天然の調質機能がある。
・温度や湿度の変化に伴い膨張や収縮する。
・鉄やコンクリートに比べ熱の伝導率が極めて低い。
・硬さや木目は、樹種や産地、芯材や辺材の部材によっても大きく異なる。
・寸法が変化する度合いは、木の種類や塗装方法によって変わる。

■無垢材のメリット

01.無垢材は人やペット生活にやさしい

無垢材は鉄や石に比べ熱伝導率が大変低く、外部の熱さや寒さから生活空間を守ってくれます。
木特有の空気を多く含むという性質があるので、空気が断熱材代わりになり、冬場でも床からの冷えを軽減することができます。

更に、無垢材は木の精油を含んでいます。
そのため、ダニやカビ、細菌など人体に有害な物質の繁殖を抑える効果があります。
アレルギーが気になる方や、乳幼児のお子さんやペットがいる家庭では、床の清潔さが保てるというのは嬉しいですね。

また肌に触れる質感に優れています。
床材としては踏み心地に優れ、体への負担を軽減してくれます。
住生活の空間においては無垢材の香りや光を和らげる効果などもあります。
これらは目に見えない人間の五感が感じ、生活してみて初めて実感する様々な長所です。

02.経年変化を楽しめる

無垢材の中には経年によって色を変えるものや、独特のツヤが楽しめるものがあります。
時間とともに変化をする無垢材に愛着がある方も多いようです。
無垢材には様々な樹種が存在し、豊かな杢目の表情や天然素材ならではの色味のコントラストがあります。
無垢材の自然独自のあたたかみや美しさには人を魅了しますね♪

03.調湿作用

無垢材は自然の木材を使用しているため、湿度が高いときは湿気を吸い、湿度が低いときは放湿するという性質があります。
そのため、自然と部屋の中が過ごしやすい湿度に保たれるというメリットがあります。

04.ストレスを和らげる

自然の木材を使用しているため、樹木が発する芳香成分（フィトンチッド）の働きにより、リラックスして心地よくさせてくれます。
フィトンチッドには、人間の自律神経を安定させる作用があると言われています。
この作用は樹木が伐採され、木材となっても失われないものです。

■無垢材デメリット

01.膨張や収縮する

無垢材は空気中の湿度の影響によって膨張したり収縮する性質があります。
床材としても人気の無垢フローリング材などでも施工後に隙間が開くなどの現象が出るのはこのためです。
無垢材は湿度が高いと空気中の湿気を吸収して膨張し、湿度が低いと水分を放出し収縮する特徴があります。

02.傷がつきやすい

使用する木材の性質にもよりますが、一般的に合板フローリングよりも無垢材フローリングは柔らかく、傷がつきやすい素材です。
うっかり重たいものや尖っているものを落としたり、家具などで負荷がかかると凹んでしまうことがあります。
ペットの爪による傷もつきやすいので、ペットがいる家庭は傷に強い素材を選ぶなどの工夫をしましょう。

03.無垢材はばらつきがある

無垢材は、同じ樹種でも木目や色などにばらつきがあります。
天然素材ならではの特徴ですが、色味が濃い箇所や薄い箇所、硬い物や柔らかい物まで若干のばらつきがあります。
加えて無垢材には、天然の木材特有の節や外皮を巻き込んだ入り皮など天然木ならではの特徴があることもばらつきの要因と言えます。

04.水に弱い

無垢材は水に弱いので、濡れたらすぐに拭き取らなければなりません。
ジュースなどをこぼすとシミになりやすいというデメリットもありますが、普通の水であってもシミになってしまうことがあります。
こんな場合は決して水拭きしてはいけません。無垢材の床などは、乾いた雑巾や布などで拭くようにしましょう。
表面をコーティングしていても完全に浸水を防ぐことはできないので、水濡れには要注意です。